2012年7月26日木曜日

離れる→見る→絵具をつける→前に出る→塗る→離れる・・・

みなさん、こんばんは。

木曜日がまいりました。木曜の男が失礼致します。

先週お会いできませんでしたね。
先週の木曜日は寒が冬くて
このブログを書くことができませんでした。

ここ2、3日なぜか、サンパウロはあたたたたかいので、
元気に更新させていただきます。

日本からお客さんが来ておりまして、
サンパウロを案内することになり、
初めて サンパウロ美術館 に行ってきました。


私、美術というものに疎く、絵心も芸術心も全くありません。
まぁ、でも退屈凌ぎになるだろうと、一緒に行ってみました。

最初のホールにはその時のイベントだったのでしょう、
彫刻やら銅像やら、なんやら、かんやら厳かに並べられておりました。


さっぱりわかりません。

「なんじゃこりゃ?」って思うものが多々あり、
それでも、美術品なんだから、きっと素晴らしいのだろうと思い、
理解しようと踏み留まって、目を凝らし、薄目で眺めてみました。

なんと、


それでも、さっぱりわかりません。

これで終わり?
このフロアで終わり?
と思いましたが、エレベーターで上の階に登るそうです。
そこに有名な美術品が展示されているようです。

前菜にがっかりした私は、メインディッシュもこんな気持ちに陥るのだろうと・・・
皆が凄いと称賛するものを理解をできない欠陥人間だと、思い知らされるのだろうと・・・

そこには、静かな広いフロアーに絵が並べられておりました。
後ろに手を組んで、ひとつひとつを物知り顔で見て回ります。
授業中に花壇の点検をして回る校長先生のように。


なんと、日本の作品が登場。
歌川国芳(一勇斎)
えーっ!!


サンパウロで浮世・・・えーっ!?



絵に書いたような二度見をかました私は、先へ進みます。






ふむふむ、細かい所までスゴイ絵だなぁ。
幼子のふくよかな丸みをこんなに描けるなんてすげぇな・・・
誰が書いたんだろうか・・・
Fichiel-Renoir

ほほぅ・・・ふぃちえる・・・れのいーるね・・・


ふ~ん・・・






誰だかシラネ。



一緒に来た方に指摘され、この方 ルノワール と判明。

校長先生風味の木曜の男はとっても、びっくり。

ま、こんな感じでいろんなすんげぇ絵がいっぱいありました。

いや、ホントに。私はナメてました。




 ②





多分、私の感動は伝わっていないと思います。
こうやって、データで見ると、なんです。
でもですね、直接みると、写真かのような錯覚を受けるんです。
実際に近くでみると、油絵特有のボコボコを感じて、やっぱりなんです。
でも、5歩下がってみるとまるで写真なんです。
③番の絵なんて、どうやったら、その美しい空の青色を描けるんだと・・・
近くで見るとそうでもないのに、離れてみるとなんと鮮やかなことか・・・。

これが、一番の衝撃でした。


近くで見て、ふ~ん・・・って思ったんですけど、
5歩下がって眺めたら、すんげぇ透明で綺麗で美しく静かな川だと
気づいたんです。近くではどう見ても緑ですが、離れると透明になるんです。
近づいて、離れてくりかえし・・・
ボクサーも真っ青のヒット&アウェイスタイルのステップだったので、
警備員に警戒されました。

しかし、この絵を描いている所を想像するとですね、
ヒット&アウェイスタイルじゃないと、描けないと思うんですよ。
でも、対象は動くものですよね・・・
もっと、恐ろしく素早いヒット&アウェイじゃないと・・・
もしくは、恐るべき記憶力だったのか・・・

後から知ったのですが、これは モネ の作品です。
他にもモネで有名な睡蓮などがあり、
ゴッホやら、マネやら、有名な画家の作品が並んでおります。


しかし何が驚きって、これらの絵、柵もガラスもなく飾られているところ・・・。
むき出しすぎて触ってもいいんじゃね?って思う位に無警戒。
足元を見ると、ここまでです。っていう線が床に引いてある位。
熱中するあまり、何回その線を踏み越えてしまったか・・・

確かに、ガラスがあると反射して絵の良さが分かりません。
柵があると、離れて見るため、技術の凄さなんてのも感じることができません。
分かるけれども、なぜにこんなトコだけ性善説なのか、実に不思議です。

私は昔から、油絵のあのゴツゴツした重ね塗りがどうも苦手で、
ってなってツメで剥がしたくなってしまうのですが・・・
今回はただ単純に重ね塗りの凄さに圧巻でした。

まぁ、皆さんも足を運んでみて下さい。
たったR$15.00ですから。¥750位かな。


楽々サンパウロはサンパウロ美術館に飾ってませんが、アマゾンで売っています。



では。一句。

   画家ってさ、

    前後のステップ

      大事なの?



また、来週の木曜日にまたお会いしましょう。

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